興味深いイベント

11月は、なにかとお世話になっている方々のイベントが次々に。

◆尻プロ大映画祭 (11/7 ・11/21 ・12/5)

 11月7日 (土) 18:30頃開場 19:00上映 入場300円(飲食代別)
 場所 たこやきと文化喫茶マーガレット
 
 (予定なので変更あり)
 ★ウラッ側に気をつけろ!(1994年KDC作品)
  出演@泥山仙水&大澤健太郎(殺し屋)/幽谷マサシ(ウニ)/てる君(テル)/
       関根しりもち(フミヤ)/関尚史(探偵セキ)
 ★カキワリの死刑台(2000年尻プロ&KDC作品)
  出演@森川理文(鶴)/藤本和也(カズヤ)/関根しりもち(フミヤ)/ガス林(ボス)/
       山田参助(いたぶられる男)

 T山センセ、関根しりもち氏らが尻プロ生誕十周年を記念して、
 自主制作映画の上映会を行います。 
 11月21日、12月5日にも同じくマーガレットで特別上映会とのこと。

PEN AND PAPER Vol 3

 11月8日(日)  場所: 京都 CAFE LA SIESTA
 OPEN 18:00 START 18:30
 TICKET adv ? 1000 ( 1 drink込 )  door ? 1200 ( 1 drink 込 )

 関西自主制作誌イベント PEN AND PAPER の第3弾。
 今回は自主制作誌の販売、配布に加えて、バンドやDJなど
 熱量の高いイベントになりそうです。

パブリッシュゴッコ第8号
 
 11月14日(土)20:30〜22:00ごろ 神戸元町のトンカ書店さんにて、
 香山哲氏主宰のミニコミイベント パブリッシュゴッコ第8号が開催されます。
 参加料:500円(特製ミニコミ付き)

 当日参加者に配布されるミニコミ誌「パブリッシュゴッコ」に
 ミニコミ制作のあるあるネタ漫画(1ページ)を寄稿しています。



山坂は漫画をがんばります。

サングラス

 「 それで、MぽりんさんとT山センセは知り合って長いんです? 」

 「 おう、ボクが東京おった時、同じ職場でなぁ、」

 「 でも、こうやって会うの5、6年ぶりぐらいなんですよ〜 」

 「 へぇ〜5、6年!それはだいぶ長いこと時間経ってますねぇ 」

 「 そうやで、イベント始まる前、『久しぶり〜』って言われても、全然誰か
   気がつかへんかったもんなぁ、ほんで自分何歳になったんやっけ? 」

 「 T山センセって、いつもズケズケと女性に年齢、聞きますよねぇ、凄いなぁ、、、 」

 「 いつもってなんやねん、いつもって、Mくんよ 」

 アハハハ、と笑うMぽりんさん。T山センセのお知り合いの女性は、美人ばかり。

 T山センセのイベント『ゲバゲバ顔チャンネル』も無事に終了し、帰路に着くT山センセと
 Mぽりんさんとごいっしょに美園ビルを出て、南海通りの方向へ歩くMとO。
 信濃そばの前で立ち止まるT山センセ。他の3人もそれにつられて立ち止まる。

 「 ちょっと、ここ寄っていかへんか? 」

 「 あっ、いいっすね、丁度小腹も空いてたところやし、ええ匂いしてますね〜 」

 「 Mポリンも行くか? 」

 「 うん、入ろか 」

 奥のこじんまりしたテーブル席に案内され、そこにいそいそと座る4人。

 T山センセは天ぷらそば、Mぽりんさんはカレーうどん、Mは、はいからそば、
 Oは山菜そばを注文。

 「 おっ、Mぽりん、カレーうどんええなぁ 」

 「 そう、大阪来たらいつもインディアンカレー食べたくなって、結局今日は食べられん
   かったから、カレーうどんで気持ちの整理つけよ思て、、、 」

 「 まぁ、そうなるわな、ここのカレーうどんはうまいでぇ〜 」

 程なくして、注文した4品が到着、4人はそれぞれ、ズルズルと、そば、カレーうどんを
 啜る。

 「 いや、でもセンセ、僕今日初めて、センセのイベント見せて貰ったんですけど
   もう圧倒されましたわ、スゴいっスね 」

 「 ホンマかMくんそれ?イベントの最後に今日の総括、客に求めたった時、自分
   急に指名されて、いっぱいいっぱいになって、なんも喋れんかったやんけ。
   アレには他の客も本気でひいてたゾ、まぁ、あれが今日1番おもろかったけどな〜
   サハハハハ!!ど〜でもええけどや、お前はもっと普段から、声張らんかい!! 」

 「 いや、もうホント勘弁してくださいよTセンセ、こっちわ、トンデモない映像を2時間
   ぶっ続けで見せられて、笑いすぎてぐったりしてるとこに、あんな酷い客いじりは
   無いですよ〜 」

 「 いや、Tセンセ、ほんと彼も映像のスゴさに疲れてたんだと思いますわ、普段なら
   彼、もう少し気の利いたこと言える男なんですけどねぇ 」

 「 でも、そんな、こっちは、芸人さんじゃないもんねぇ〜あんなことされても困るよね 」

 「 そうですよねMぽりんさん!良いフォローしてくれますね、やさしいなぁ〜 」

 「 アホか自分ら、ワシのイベント来て、油断しとったらアカンで、、、 」

 
 T山センセがドグマ出版から顔画工房作品として発行された、『劇画黒座敷』の
 解説で、作家の幽谷マサシさんは 「この作品を読むのには読解力は要りません。
 必要なのは体力だけです。」と書かれていらっしゃいます。
 今夜開催された、『ゲバゲバ顔チャンネル』というイベントも、まさに座っているだけの
 観客が体力を消耗させられるスゴいイベントでした。また皆も行かんと。


 「 いやでも、もうあんなフリを素人のボクなんかにしないでくださいね、あ〜怖い 」

 「 『怖いっ!!』だって、若いね〜サハハハハハハ!! 」

 「 あっ、そうそう、K本さん(T山センセの本名)、私、K本さん(T山センセの本名)
   連絡先知らんから、教えてよ 」

 「 あれっ、Mぽりんに教えてなかったっけ?おう、じゃあ書くわな、でも連絡先
   知らんのに、よう今日のイベント見つけて来てくれたなぁ、、、 」

 「 私、K本さん(T山センセの本名)の動向ずっとHPとかで、こっそり、チェックして
   たからね。HPの顔画別館対談なんか、私、プリントアウトして読んだからねぇ 」

 「 おう、それマジか?自分もやっぱし、変よなぁ、、、 」

 サラサラとメモ帳に、ご自分のアドレスを書くT山センセ。その紙の端っこに、Mと
 O、Mぽりんさんのリクエストに答えて、かわいいご自分のキャラクター(髪型が
 巻うんこのキャラクター)をサラサラとお描きになられた。

 「 ワシはイラストレーターと違うからなぁ、こんなリクエストを気軽されても困るん
   やでぇ 」

 「 わぁ、めっちゃかわいいですやんコレ〜、いいなぁ、、僕らも欲しいなコレ、、、」
 

 食事を終えて席を立つ4人。狭い通路を抜けレジへ。レジ横に敷かれているマットが
 異常にヌルヌルしていてMは、滑り転びそうになった。他の3人もマットのヌルヌルに
 神経を集中させて店を出ていたようだ。

 それぞれの帰路へ着くために、地下鉄なんば駅へ談笑しながら歩く。

 「 まぁ、よかったら次のイベントにも、皆来てくださいよ 」

 「 是非とも、行かせていただきます 」

 「 私も、行きたい 」

 T山センセは、イベントの途中にトレードマークのサングラス(レンズ開閉式)のレンズ
 をカチャっと開かれて、「今日来とる客の顔は全員覚えたからな!次のイベントに来てな
 かったらアレやで!」と何度もおっしゃられていた。でも実際、アレだけのお宝映像を
 いっぺんに見ることの出来るイベントなんか他に無いと思います。T山センセもおっしゃら 
 れていましたが、『 YOU TUBE 』でも絶対見ることができない映像だらけ。

 「 いやでも、イベント途中で、T山センセ、、、 」

 「 何やねん、山坂くんよ 」

 「 いや、イベントの途中にMぽりんさんに『 Mぽりん、全然酒呑んどらんやんけっ  』
  て言うたとき、
  Mぽりんさんに、『 じゃあ、呑んだ後の面倒見てくれんの? 』って返されて、
  本気で照れてましたよね、アレもある意味お宝映像ですね 」

 「 アレ、よかったですよねぇ 」

 「 うるさいわ、自分ら 」

 「 ハハハハ 」

 
 T山センセのサングラスの奥の目は、とてもやさしく、MとOは、あたたかい気持ちに
 なった。
 

 了


 
 

美園ビル

 
 千日前通りから相合橋筋へ入るM。目的地の丸福珈琲本店へ到着。
 『 先に丸福入ってます。入って左 』
 というOからのメールがMの携帯電話にはいっていたので、
 指示に従い、丸福珈琲店の扉を開ける。 店員さんに、待ち合わせです、というような
 合図を送り、そのまま左方向へ歩いていくM。土曜日の午後5時。
 
 奥のテーブル席の方を確認すると、偉そうにハンチング帽を被り、何か書き物をしている、
 Oの姿が確認できた。
 そちらに近づきながら、Oが座っているテーブルと通路を挟んで隣にある
 テーブルの方に何気に視線を送るM。そこには金髪のマッシュルームカットが印象的な
 女性と、眼鏡をかけた短髪の男性の姿が確認できた。『 あっ、あの2人 』
 ミーハーなMは一気にテンションが上がったが、冷静を装い、Oがいるテーブル席へ
 自分も静かに着席した。

 「 よう、Oさん、それ何描きよんな? 」

 「 あぁ、これね次の漫画のネームや、もう描かんとね、、、」
 
 「 私もそろそろやり始めんといかんなって思ってるんですわ、ほんで出来そう? 」

 「 いやぁ、もう出来る出来んじゃなくて、やらんとって感じやな 」

 「 同感です 」

 店員の女性が注文を取りに来たので、MもOが既に注文していたアイス珈琲を注文。
 飲み物が来る前に、Oに、自分達の隣のテーブル席に座っている、
 男女の2人組が、吉本興業所属の漫才コンビだということを、筆談で素早く伝えるM。
 Oは、「 あぁ、何かどっかで見たことあるなぁって思ってたんだけどねぇ、、 」と
 声に出して言った。筆談の意味無いしね。

 あれやこれやと、今後の山坂の活動についての話をするMとOの2人。
 午後6時を回ってから、席を立ちあがる。もう1度、チラリとお隣のテーブルを盗み見て、
 丸福珈琲を出る。
 Oの提案で、近く回転寿司へ。それぞれ5皿ずつで、もう満足。
 
 「 開場は6時半でしたっけ? 」

 「 うん、いまちょうど6時半回ったところやから、ええ時間やな 」

 回転寿司屋を出て、千日前商店街を歩きながら、今日の目的地へと近づく2人。

 「 ほんで、美園ビルってこっちでしたよねぇOさん、、 」

 「 あっ、うん、そうやでこっちやでほら見えた、、 」

 「 そうそう、ここここ 」

 「 、、えーと、Mっちゃんはここ来たことあるんだったっけ? 」

 「 うん、まぁね、そりゃぁね、、Oさんは来たことあるんですか? 」

 「 、、そりゃねぇ、でもまぁ、僕も全部までは知らんけどね、、 」

 長年大阪に住んでいながら、
 大阪の所謂、サブカル、アングラ的な、DEEPSPOTについては、てんで疎い2人。
 もちろん、この美園ビルなんて場所には2人とも足を踏み入れたことなど無い。
 何故そんな小心田舎者の2人がこんな場所に来ているかというと、今夜、
 この美園ビル内にあるライブシアターで、ここ最近、MとOが、何かとお世話になり、
 いろいろと面倒をみてもらっている、顔画工房のT山K十センセが、単独映像イベント
 を開催されるという情報を得たからだ。大先輩の単独イベント、これはもう行かんと。

 「 えっ、これ入り口こっちやっけ? 」

 「 えっ、こっちは違うやろ、こっちの坂の通路上っていくんやろ? 」

 「 あれっ、Mっちゃん、来たことあるんじゃんかったん? 」

 「 Oさんこそ、、フフフ、、、 」

 何とか、2階にたどり着き、数多く入っているテナントから、目的の店を探す。

 「 あっ、このお店聞いたことあるんで、深夜喫茶銭ゲバって、ここにあったんや〜 」

 「 わっ、なにここギャラリー?絵みたいなん飾っとんで、なぁ、こっち見てみて 」

 「 Oさん、私、トイレに行っときたいんやけど、さっきのアイス珈琲の利尿作用が、、」

 「 そうやな、僕もトイレ行っときたいな、この先トイレとちゃうんかな?
   あっ!違う、行き止まりや! 」

 「 ここ、トイレかなぁ、、あっ違う、ドアか思ったら、壁やでこれ、何これ〜 」

 禍々しくも、魅惑的な美園ビル2階の雰囲気に酔い、色めきたつ2人。楽しい。
 お前らいくつよ、情けな。

 結局、2階を一周してもトイレは見つけられなかったMとO。

 「 あっ、ここ白鯨って看板出とるで 」

 「 このボード見てやMっちゃん、T山センセのイラスト! 」

 恐る恐る、白鯨という店の中を覗くと、見覚えのあるお顔が(顔画)登場。

 「 おっ、山坂くん、来てくれたんや、今日のイベントは、ほんまに面白ないで〜 」

 綺麗にに散髪をされ、いつにも増して、パリッと男前な印象のT山センセは、そう言い
 ながらMとOの2人をにこやかに出迎えてくれた。

 「 まぁ、こっち座り〜や、ここのソワァ〜、座り心地、最高やからね 」

 「 センセ、ちょっと、僕その前に、おトイレ行っときたいんですが、
   トイレはありますかね? 」

 「 人の顔見るなり、トイレ行きたいって、失礼やな自分 」

 
 つづく

 


 
 

ドラクエ

 「 で、どうすっか?山坂さんとこの売れ行きは 」

 「 まぁ、ぼちぼちってとこですね。ところでAセンセ、最近髪型、カッコイイじゃない
   ですか。よく似合ってますよ 」
 
 「 あぁ、ありがとうございます 」

 「 わりとAセンセは、小まめに散髪屋さんなんかに行くタイプなんですか? 」

 「 いや全然っすよ、もうこれも随分前に髪切ったまま、伸ばしっぱなしでね 」

 「 そのわりには、カッコよくまとまってますねぇ 」

 「 ハハハ、イケ面漫画家、Aシタモ先生登場って感じですかぁ〜、
  なんちゃってね。も〜、からかわないでよ〜Mさん 」

 漫画の話、そっちのけで、チャらい会話をする、MとAセンセ。
 しかし、次のAセンセの発言で、二人を取り巻く空気は一変する。

 「 いや〜でも、、、 」 Aセンセは広い、関西コミティア会場をぐるりと見渡しながら
 話続けた。

 「 いや〜でも、今日は500ブースのサークル参加でしたっけ?こんだけ大勢の人が
  漫画を実際描いてるなんてね〜、しかも日本全国で言ったら、ここに来ている人数
  なんてごくごく一部の人達ですもんねぇ、もうこんな状況見たら、僕がわざわざ、漫画
  を描く必要なんて無いかもしれないって思っちゃいますねぇ、ハハハ、、、 」

 冗談ぽくそう言うAセンセ。次の瞬間、Mは突然、テーブルを『 ドンッ!!』と叩いて
 大きな声を出した。
 
 「 何言ってんすかAセンセ!!アナタのまんがに賭けた情熱はそんなにアマッチョロイ
   ものだったんすかーっ!! 」

 「 ええーっ!! 」 (突然怒り出すMに、びっくりするAセンセ)

 「 アナタ、仮にも、松浦茂101年祭のトリビュートイラスト展に参加した程の、立派な
   漫画家でしょうがっ!!そんなアナタが、後輩漫画描きの前で、そんな弱気な
   無責任発言しないでください!! 第一あなた、今まんがををやめたら、、、 」
 
  藤子不二雄Aのまんが道で、テラさんが、満賀と才野を叱りつける感じで、Mは
  Aセンセに対して怒鳴った。
  さすがのAセンセも、年下の胡散臭い眼鏡ノッポに、ここまで言われたことに対して
  ショックを受けた様子。

 「 あっ、ちょっと、言い過ぎましたAセンセ、ごめんなさい、いやでも僕なんかは
   Aセンセの漫画のファンですから、冗談でもそんなこと言ってもらいたくなかった 
   んです、、、 」

 しばらくうつむいたままのAセンセが、ゆっくりと顔を上げた。

 「 いや、Mさんのおかげで、僕も目が覚めましたわ 」

 そう言い切ったAセンセの目は、何かを決意した男の目になっていた。
 そのまま、何かを思い出したように、AセンセはT川先生のいらっしゃるブースへ
 戻って行った。
 あのAセンセの目。『 きっと今から早速、T川先生のお隣で次回作のネームを早速
 つくり始めるんだな、、さすがはAセンセ 』
 Mはそう直感した。

 


 暫らくして、Aセンセのいらっしゃる、T川先生のブースへ出向いてみるM。
 優しそうな笑顔を浮かべて、接客されているT川先生。その隣で、Aセンセは、
 背中を丸めて、ニンテンドーDSのドラクエをプレイされていました。
 トホホホ。


 つづく
 
 

 

 

 

スケブ

  「 あれっ?E藤さん!えっ、なんで!? 」

 E藤さんの登場に大袈裟に驚いてみせるM。実のところは、E藤さんが今日大阪に来られる
 という情報は、E藤さんのブログで前日にチェック済みだったM。

 「 はるばる、愛知県から?うわぁ、今日E藤さんに会えるなんて思っても
   いなかったから、びっくりですわ 」

 「 お久しぶりです、Mさん、いや、僕今まで、関西コミティア来たこと無かったもん
   ですから、1度来てみようかなって思って、でも人多いですね関西コミティアも、、 」

 「 でもE藤さんは東京コミティアとか、参加されてるから。東京はこの4倍くらいの
   参加者数でしたっけ? 」

 「 ええ、そうですね、でもやっぱり、僕の地元の名古屋コミティアと比べてしまうと、
   人多いですね 」

 「 名古屋は何か参加者サークル数も程よく少なくて、アットホームな感じ、しますもんね。
   でも僕なんかはあの、こじんまりした感じ好きですけどね、、、」

 そこで、Mは、はたと、思い出す。今自分の左隣にはO鯵さんがいらっしゃることを。
 山坂書房発行の『土地』に寄稿していただいている漫画家さん2人に自分は
 今、はさまれている。ここは1つ自分が、両お方の、架け橋(はりまや橋)になって、
 3人での会話を盛り上げんと。

 「 あっ、それでE藤さん、こちら、『土地』にも寄稿していただきました、O鯵さん 」

 「 ほんで、O鯵さん、こちらE藤さんです 」

 お二人はお互いニッコリと笑って軽く挨拶を交わされた。、もうそれだけで十分だ。
 前回の名古屋コミティアで、お二人は一度、顔を合わせていましたっけね。
 
 「 いや〜、でも、こうして、同じ漫画誌に描かれている人達が1つの場所に集まることが
   できるなんて、え〜いや、、、その、、、シドロモドロ、、、 」
 
 もう、いっぱいいっぱいよ、私。
 でも、言葉こそ少なくても、同じ漫画誌に作品を描いている、3人の間に、
 あたたかい雰囲気が流れていたのは確かです。

 
 
 E藤さんは、やわらかそうな風合いの、かわいいシャツジャケットを着ている。

 「 その服いいっすね、よく似合ってますね 」とMがE藤さんに言うと
 「 ここ、2、3年位、もうこればっかり気に入って着ているんです」とMに教えてくれた。

 ペインターとしても活動されているE藤さんの朗報も聞かせていただくことができたM。
 スゴイなぁ。来年の3月が今から楽しみです。
 
 その後、E藤さんは、会場を一回りされ買い物をされて、再び我々のブースに戻って
 来られてから、改めて、山坂3号を購入してくれた。

 「 今から近くの、喫茶店行って、山坂3号じっくり読んできますね。それで感想言います 」
 そう言ってE藤さんは1度、会場を出られて、一時間くらいしてもう1度Mの前に現れて
 山坂3号を読んだ貴重な感想をMに丁寧に伝えてくれた。
 
 もう何も言えねぇ。
 
 Oよ、アンタ、本と、今日会場に来られなくて残念賞や。ムッツリO。
 E藤さん、また名古屋でお会いしましょう。※差し入れも美味しくいただきました。
 
 


 開場して1時間が経つ頃、ぼちぼちと、山坂書房の刊行物も売れ始める。
 
 左隣のO鯵さんは一般開場してから、早々に、O鯵さんの新刊を購入したお客さん
 から、「 この、スケッチブックに、この表紙の女の子を描いてください 」的なリクエスト
 をされたようで、黙々とそのイラスト制作をされていた。
 O鯵さんが、少しひと息つくようなそぶりを見せたので、Mは

 「 O鯵さん、そういうふうに、お客さんからスケッチブック手渡されて、
   そこにリクエストされた絵を描いてあげるっていう光景、コミティアでよく見かけますけど
   それって正式な呼び方ってあるんですか? 」

 と、O鯵さんに尋ねてみた。するとO鯵さんは、一瞬考えるような表情を浮かべ、
 
 「 うーん、、、『スケブ』って皆は呼んでいるようだけどねぇ、、、 」

 と、答えてくれた。

 「 へ〜、『スケブ』っていうんですかそれ、で、なんの略なんすか? 」

 「 いや、『スケッチブック』の略なんじゃないの? 」

 「 そのまんまっすね〜、でも、僕もそういうの頼まれてみたいなぁ、、 」

 「 まぁ、僕もめったに、頼まれないけどね、、、 」

 そうおっしゃられながら、不敵にニヤっ笑ったかと思うと、O鯵さんは再びご自分の
 作業に戻られた。

 

 12時を少し過ぎた頃、手ぐしで、サラッとした前髪の分け目を直しながら、Aセンセが
 ヘラヘラとした薄ら笑いを浮かべ、山坂のブースの前にやってきた。

 つづく
 
 

| TOP | NEXT